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2003/10/20

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[Microprocessor Forum のトレンドは省電力]

2003年10月13日〜16日、アメリカのサンノゼでCPUの発表会、 第16回マイクロプロセッサフォーラムが開催された。

プロセッサの動作周波数が 3GHz台に入り、消費電力が急速に大きく なってきている。 これまで高速化の手段は、単純に動作周波数を 向上させることであったが、そろそろ限界を迎えようとしてきている。

この問題に対しては、プロセスルール(配線の幅)を細かくすることで、 電力を抑えてきたが、最新のプロセスルールでは、リーク電流などにより 電力を抑えることが難しくなってきた。 ダイナミックに動作周波数を 変えたり、電源を供給する回路を制限したりしてきたが、それを駆使した セントリーノ・プロセッサも、従来より20%〜30%しか改善されなかった。 では、今後、どのようにしてプロセッサの性能を上げていけばいいの だろうか。

今回のマイクロプロセッサ・フォーラムでは、その解決策として、 マルチプロセッサが注目されている。 古くからマルチプロセッサを 搭載してきた IBM やトランスメタ社に追い風が吹いているようだ。 すでにペンティアムでは、ハイパースレッディングという名前で 搭載されているが、AMD もマルチプロセッサに力を入れていると 発表した。

中でもトランスメタ社の新しい省電力アーキテクチャを持った プロセッサ「Efficeon」(エフィシオン)は、旧アーキテクチャの 「Cruesor」(クルーソー)の弱点であった、アプリケーションの 起動の遅さに改善を加えたというから注目だ。 もし、これが 改善されたのであれば、マルチプロセッサの特徴である省電力が 再注目され、他のプロセッサには無い魅力となる、と思うかもしれないが、 クルーソーの経験を踏まえると、消費電力が減った分は、性能 アップに使われるだろう。つまり、同じミニノートでも、 周波数が高いものが搭載されるというわけだ。

プログラマにとって、今後マルチプロセッサが多くなるにつれて、 新たなテクニックを身につけておくといいだろう。たとえば、 プログラムの変数の依存関係をなるべく分散させるなど。 ただ、そのアプローチは、プロセッサごとに異なるだろう。 ハイパースレッディングの場合、1つの処理を複数のスレッドに 分割すればいいだろう。 IA-64や Efficeon のように、アセンブラレベルで 並列に行う場合は、ループを展開したり、小さい関数を作らないように すればいいだろう。しかし、それに関するテクニックを使って どの程度改善されるかについてのデータは、ほとんど無い。 しかし、無いからこそ、他と差別化できるのだ。

[リンク]。
http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000047623,20061455,00.htm
http://www.crusoe.jp/index.html


Keyword解説

『VLIW』

1語の長さが非常に長いマシン語。Very Long Instrution Word。

1語が非常に長いと、1クロックあたりに実行する処理を 複数含めることができる。計算に依存関係があるものを 同じクロックに含めることはできないが、依存関係を 分散させることで、回避することができる。

最近はクロックを2倍にするより、プロセッサを2つにしたほうが 消費電力は抑えられる傾向があるため、今後、VLIWタイプの プロセッサが内部的に使われるだろう。


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